私の新入社員研修~合宿編~
前回書いた新入社員研修のおはなし。
この後に入社式、現場研修と続くのですが、それらをこなした後に私たちを待っていたのが今回のおはなしである新入社員研修合宿。
時期的にもそろそろ現場に出される頃。「実践的なビジネスマナーでも教えてもらえるのかな?それともロープレ特訓かな??」と完全に甘く見てた私…
そんな生ぬるいもんじゃなかった。
出発
7:00頃会社に新入社員全員が集合してそっから合宿場までバス送迎。
集合場所に行く前にコンビニにお菓子買いに行ったり
着いたら既に来てた子と喋ったりまだまだ余裕丸出しだった。
会社から合宿場まで2時間弱。
この時は遠足にでも行くかのような感じで皆元気だった。
会社を出る時に、お見送りをしてくれた人事に手を振っていたw
合宿場についた
予定通り9:00ちょっと前には合宿場に到着。
皆荷物を持って研修室へ。
会社が支給してくれたお茶のペットボトルともう一つ荷物が。
透明な大きいビニール袋いっぱいに詰まった大量ののど飴・・・
え?
えええ?
のど飴…
( ゚Д゚)?
のど飴って喉痛めた時に舐めるヤツですよね?
…?なんで?
その疑問は翌日解決するのであった。
研修開始
予定時刻ぴったりに研修の講師が(なにやらゴツイおっちゃん)
「失礼致します!!!!!!」
ととてつもないインパクトと共に登場。
文じゃ上手く言い表せないが、とにかくヤバイぞ。
朝っぱらから恐ろしいほどのド迫力笑顔と声で登場されたこの方、
どうやら研修専門のベテラン講師らしい。
この先生、いきなり自己紹介を始めて(あんまり記憶にないけど)
某餃〇屋さんの研修も請け負ったことがあるということが判明。
ん…んんんん?
なんかちょっとやばくない?
ここで私の危険レーダーがピーンとなったのである。
先生の自己紹介の後
今回研修の狙いと目標、そしてルールが言い渡された。
とにかく大きな声を出すこと、正しい姿勢をすること、ネガティブなことを言わない
こんな感じだったと思う。
この流れで座学に突入。
内容は予想と反して、仕事をする上での心構えとか守るべきこととか、精神論的なモノだった。
先生もそんなに恐ろしくなかった。寧ろ和やかだった。
そして午後…本当の地獄が始まった
昼食後、朝の和やかムードから一変して一気になにやら宜しくない雰囲気に…
先生の顔が明らかに鬼教官に。
そんな先生改め鬼教官が私たちになにやらびっしり文章が書かれている紙を配布した。
鬼「これからこの文章を暗唱してもらいます。」
キタ――(゚∀゚)――!!
噂には聞いてたけどマジでやらされることになるとはwww
内容は座学で学んだことを箇条書きにした感じのモノ。
これを最低でも最終日までに暗記して制限時間内に大声で叫べ!!!という。
その制限時間が結構キツイ。普通に読んだら2分以上かかりそうな文字量だった。
それでもクリアできなければ帰れないらしい。(現に研修が伸びた事もあるらしい)
言われたことは何が何でも従わないと帰れないのでもう流れにのってひたすら暗記。暗記。暗記。
っていっても半日やそこらで暗唱できるわけもなく、内容をつかんで、「なんとなく言えるかな?」ぐらいで終了。
夕食後9時ぐらいまで暗唱練習したけどこの時はまだ精神的にも余裕があった。
練習後部屋に戻り、同期と愚痴りあいながらこの日は終わった。
2日目
5:30 起床。夜中に目が覚めちゃったりして全然眠れなかった。
6:00 自主練。研修室でひたすら声だし。
7:00 朝食~自主練
9:00 座学
内容は前日の続き。座学の時だけ若干和やか。多少ボケても笑って突っ込んでくれる。
12:00 昼食
13:00 恐怖の暗記のおじかん
たしかこのタイミングだったと思うけど、暗記モノがもう1つ追加された。
こっちは4人1組で一糸乱れぬ完璧なお辞儀をして、教訓(内容は覚えてない)を制限時間内に叫ぶというものだった。
もちろん4人1組だから誰かちょっとでもズレてたらアウト。
この練習と初日に渡された文章の暗唱の練習で1日が終わった。
3・4日目
上記と大体同じスケジュール。午前中に精神論を学んで午後からはひたすら叫ぶ。叫ぶ。叫ぶ。
キツ過ぎてあんまり記憶がないんだけど、3日目ぐらいに「声出てないぞ!!!!おまえらやる気あるのか!!!
って怒られた気がする。これでもか!ってぐらい出して声が出なくなってから始めて褒められた。
泣いてる子もいた。
午後、集団のテストがあってそれはなんとか合格して終わることができた。
最終日のテストに備えて私はひたすら叫んだ。
研修室ののど飴が恐ろしいペースで消費されていった。
夜、ふと鏡を見たら額の真ん中にデッカイにきびが出来てた。
おそらくストレス。
お風呂中、シャワーの音が、誰かが大声で教訓叫んでる音に聞こえてきた。
頭の中が教訓でいっぱいになった。
最終日
やっと帰れる!!と謎の興奮で5:00前に目が覚めた。
6:00頃から朝食前までひたすら叫ぶ。
朝食後、またまた叫ぶ。テスト前最後の追い込み。
皆声がスリムクラブみたいになってた。
で、運命の本番。
これに合格すれば帰ることができる。
出来なければ延長。
1人2人と私の前の子達が次々と合格していく。私は1回目で緊張のあまり噛んでしまった。
合格した子は先生とハイタッチwして「ありがとうございます!!!!!」って喜んでた。中には泣いてる子もいた。
頭まっしろなまま2回目を受けて、なんとか合格することが出来た。
もう、何がなんだか覚えてない。正直あの力はどこから出たんだろうって今でも思う。
今やれって言われてもできませんw声も出ない。
そのままテストは続き、2週目も終わった。
でも1人の子だけはどうしても合格できなかった。
その子は泣きだしてしまった。
それを見た先生は私たちを叱った。「合格できないのは君たちにも責任がある」と。
先生のお叱りを受けて、練習時間をもらって、皆でその子にアドバイスをしながら特訓をした。
その結果、その子は1時間くらいの練習で合格することができた。
皆で泣きながら喜び合った。
私もちょっと泣いた。
先生も私たちを褒めてくれた。純粋に嬉しかった。
テンションあがったまま、最後に今後の豊富を大声でスピーチして、無事研修は終わった。
会社に帰るとお偉い方々が出迎えてくれて、一人一人と握手をして激励の言葉を頂いた。
辛かったけど頑張ってよかったなぁあああと思ったw
私ってやればできるじゃん♪と謎な自信がついたのであった。
その後
研修が終わってもしばらくはこの生活のクセが抜けずなにかと大声で「はいっ!!ありがとうございますっ!!」
と言ってしまっている自分がいた。
上司は「研修の効果が表れてるね~」と満足そうだった。
確かに精神的にも体力的にも辛い研修だったけど、(もう2度と行きたくないけど)これを乗り越えたんだ!っていう自信?はついた気がする。
この研修の後、現場配属でドえらい目にあったから、ある意味麻酔薬的な存在だったのかなぁって今では思う。
恐らく今年もこんな感じで研修してるんだとは思うけど、
合わない人にはホントに合わないと思うからなんとかお手柔らかにしてあげてほしいです…。
( ̄人 ̄)